早生まれの悩み:1月~3月生まれの子どもを育てる親のリアルな心配

子育て

我が家の子どもは2月生まれ、いわゆる「早生まれ」です。幼稚園に入る前から「同級生の中で年齢が下の方になるな」と少し心配していましたが、入園してからその違いが次第に目に見えてくる場面が増えてきました。特に気になったのが言語的な発達でした。運動能力や体の動きに関しては問題なく、走ったり、体を動かす活動では他の子と同じように楽しんでいる様子でしたが、言葉の面では少し遅れているように感じていました。親としては、その遅れが成長と共に追いつくものなのか、それとも何か専門的なサポートが必要なのか、日々悩むことが増えてきました。

今回は私たち夫婦が体験したリアルな心配事と、その心配事との向き合い方や解決してきた方法をお伝えできればと思います。

言葉の遅れが気になる!幼稚園での指摘

早生まれの長男は、年少の頃から少し言葉が遅いかな?と感じることがありました。とはいえ、当時はまだ幼いので、成長と共に追いつくだろうと思っていました。例えば、他の子がはっきりと文章で話している中、うちの子は単語の組み合わせで意思を伝えることが多かったり、質問に対して言葉で返すよりも、ジェスチャーや指差しで伝えることが多かったです。でも、「まだ小さいし、これから伸びるだろう」とあまり深刻には捉えていませんでした。

しかし、年中に進級してから、言葉の遅れがより目立つようになりました。周りの子どもたちは、日常の会話がよりスムーズになり、遊びの中でもしっかりとしたコミュニケーションをとっている中、うちの子はお友達との会話がうまく進まず、意思疎通に困っている様子が見られるようになりました。例えば、遊びに誘われても返事をするのに時間がかかったり、自分から話しかけることが少なかったりする場面が増え、私たち親も少しずつ不安を感じ始めました。

そんな時、幼稚園の先生からの懇談で「言葉の面で少し遅れが見られるかもしれませんね」と言われたのです。先生の話によると、クラスの中でも言葉でのやり取りがスムーズにできない場面があり、本人も少し戸惑っているようでした。例えば、グループでの活動中に指示が理解できず、周りの子どもたちが先に進んでしまうことがあったり、遊びのルールを理解するのに時間がかかったりしているとのことでした。また、先生が話しかけても返答が遅く、話を理解するのに少し時間がかかっている様子もあったと言われました。

当初は、「言葉が遅いのは個性の範囲内だろう」と思っていた私たちですが、先生から具体的な状況を聞いて少し驚き、現実を認識するようになりました。先生は決して大げさに捉えているわけではなく、優しく「専門の支援を受けてみるのも、子どもにとって良いかもしれません」と提案してくれました。私たちも「これを機に専門家の意見を聞いてみよう」と思い、発達支援に通うことを決断したのです。

幼稚園からの提案で発達支援に通うことに

年中の懇談会で、幼稚園の先生から発達支援の提案を受けた私たちは、すぐにどうするべきか迷いました。「発達支援に通う必要があるのだろうか?」という疑問と、「もし早めにサポートを受けたほうが、子どもにとって良い結果につながるなら」という思いが交錯していたのです。特に「言葉の遅れ」というのは成長のペースによって異なる部分も大きく、焦る必要はないと感じていたため、発達支援という選択肢が本当に必要なのかという葛藤がありました。

しかし、夫婦で話し合った結果、「子どものためにできるサポートはしておこう」という結論に至りました。私たちにとって重要だったのは、早生まれであることもあり、発達の差が今後さらに広がる前に、少しでも支援ができれば良いという前向きな考えでした。特に、幼稚園での集団生活の中での戸惑いを軽減し、本人が自信を持って過ごせる環境を整えてあげたいという親心が強まりました。

その後、発達支援の専門家に相談に行くことになりました。私たちは緊張しながらも、支援センターでの初めてのカウンセリングを受け、子どもの現状を客観的に見つめ直す機会を得ました。専門家の先生は「早生まれのお子さんは特に年齢差で影響を受けることが多いです。しかし、言語的な発達は時間と共に進みますので、少しずつサポートしていきましょう」と、親として心配する私たちに穏やかに説明してくれました。この言葉に、私たちはほっとし、サポートを受けながら成長を見守る大切さを実感しました。

発達支援に通うことで、日常生活の中でどのように子どもをサポートできるかを学びながら、私たちも「焦らず見守ろう」という姿勢を持つことができました。支援センターでは、子どもが楽しく取り組める言語発達を促す活動が行われ、無理なく成長を促してくれたおかげで、私たちも安心して子どもを預けられました。

発達支援の決断を通して感じたのは、早期の介入が必ずしも特別なことではなく、成長の一環として前向きに捉えられるということです。幼稚園の先生の優しい提案があったからこそ、私たちは早めに行動を起こし、子どもの成長をサポートする選択をすることができました。

言語面でのサポートを通じて見えた強み

発達支援に通うことで、私たちは子どもの言語面の成長をサポートする重要性に気づくことができました。最初は、周りの子どもたちと比べて遅れを感じていた言葉の面ばかりに注目してしまいがちでしたが、サポートを通じて子どもの中にある強みや、他の面での成長が見えてくるようになりました。

まず、長男が言語面で少し遅れていることをカバーするために、非常に豊かな非言語コミュニケーションのスキルを持っていることに気づかされました。発達支援の先生からも「お子さんは言葉に頼らなくても、身振りや表情、行動で自分の気持ちをしっかり表現できています」と指摘されました。例えば、まだうまく言葉で説明できないときでも、体全体を使って何を感じているのかを表現し、周りとコミュニケーションを取る姿がありました。この点は、言葉に不安を感じていた私たちにとって大きな発見であり、言葉の遅れだけでなく、子どもの全体的な成長に目を向けることの重要性を感じました。

また、発達支援でのトレーニングを受ける中で、長男は非常に粘り強く、集中力を持って取り組む姿勢が育まれていったのも強みの一つです。言葉で表現することが難しい分、遊びや作業に対して真剣に向き合い、少しずつできるようになるまで諦めずに挑戦する姿に、私たちも驚かされることが多くありました。発達支援の先生は「一つの課題にじっくり取り組める力は、後々の学習面でも大きな強みになりますよ」と教えてくれ、その粘り強さは将来に向けて大切な力となることを感じました。

そして、もう一つの強みは、子ども自身が**「努力することの楽しさ」を学んだこと**です。支援に通い始めた当初は、言葉の面での遅れを感じるたびに、少し戸惑ったり、引っ込み思案になることがありましたが、少しずつ成功体験を積み重ねることで、自信を持つようになりました。例えば、簡単な言葉を覚えて、それを使ってお友達や先生とコミュニケーションを取れた時の彼の笑顔は、私たち親にとっても大きな喜びでした。

発達支援を通じて、言語的なサポートだけでなく、子どもの中にある他の多くの強みを見つけることができたのは、本当に良かったと感じています。言葉の遅れにばかり目を向けていた私たちでしたが、発達支援でのサポートを通じて、子どもの成長を多面的に捉えることの大切さを学びました。今では、長男が持っている「言葉以外の力」や「自分なりに表現する力」を伸ばしていけるよう、前向きにサポートしていきたいと思っています。

親としてできるサポートとは?

発達支援に通う中で、私たち親ができるサポートについて考える機会が増えました。言語面での遅れがあるからといって、焦らずに、子どもが自信を持って成長できるような環境作りを心がけることが、何よりも大切だと気づかされました。専門家からのアドバイスをもとに、家庭でもできる具体的なサポートを取り入れています。

まず、私たちが心がけたのは、言葉に対して肯定的な環境を整えることです。言葉がすぐに出なくても、子どもが一生懸命に伝えようとしていることをしっかりと受け止め、時間をかけて話を聞く姿勢を持ちました。何かを言いたくても言葉が出てこないとき、焦らず「ゆっくりで大丈夫だよ」と声をかけることで、安心して話せるような雰囲気を作るようにしています。大人がゆっくりと言葉をかけ、子どもがその言葉を繰り返すことで、自然に語彙が増えていくような場面も増えました。

また、成功体験を積み重ねることも非常に大切です。発達支援で少しずつ新しい言葉を覚えるたびに、その成長を一緒に喜ぶようにしています。例えば、簡単なフレーズを言えたときや、友達に自分から声をかけたときには、「よく頑張ったね!」とすぐに褒めることで、子どもも自信をつけていきました。言葉の遅れに対する不安があったからこそ、私たちも意識して成功体験を積ませ、できたことをポジティブに捉えるように心がけています。

もう一つのサポートは、遊びを通じた言語学習です。体を動かしながら遊びの中で言葉を学べるように、日常生活の中に言葉の練習を組み込みました。例えば、積み木を使って色や形を言葉にする遊びや、絵本の読み聞かせの際に絵を指差しながら「これは何かな?」と質問することで、自然な形で会話を促しています。特に、興味を持っているテーマ(動物や車など)に関連した単語を使うと、言葉の習得が早まることが分かりました。興味を持つものを話題にすることで、子どもも自分から言葉を使いたいという意欲が出てきました。

さらに、家族全員で子どもの成長をサポートするというのも重要なポイントです。親だけでなく、兄弟姉妹や祖父母も一緒に、子どもが言葉を覚える機会を増やすようにしました。家族での食事や遊びの時間を活用して、みんなが協力して子どもが話す機会を作り、楽しく言葉の練習ができるように工夫しています。家族のサポートがあることで、子どももリラックスして話すことができ、徐々に言葉がスムーズに出るようになりました。

最後に、焦らないことが何よりも大切だと感じました。発達支援の先生からも「言語の成長には時間がかかることが多いので、長期的な視点で見守ってください」と言われており、それを心に留めながら日々の生活を送っています。子どもが少しずつ進歩していることに気づき、その成長を一緒に喜ぶことで、私たちも焦らずにサポートを続けられるようになりました。

ちなみにですが、発達支援に関する諸費用は、自治体から「受給者証」を交付してもらうことで、実質的に負担がなくなる場合もあります。 私たちも受給者証を取得したことで、経済的な負担を気にせず、安心してサポートを受けることができました。発達支援が必要だと感じたら、まずは自治体に相談して、利用できる支援や制度について確認するのも一つの方法です。

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